香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

近代史妄想小説〜本妻(香港)物語〜(4)

この小説は史実をベースに書かれていますが、個人的な妄想です。

皆様との解釈の違い、不愉快な表現があるかもしれませんが、それは妄想なのでお許しください。

 

では、お楽しみください。

 

お香がこの話を聞いた時は、驚き過ぎて開いた口がふさがらなかった。あんなセレブ会、アジアのちびっ子が参加できるだけでも名誉なのに、それを蹴ってしまうなんて意味がわからない。しかも、あの会のメンバーは超一流紳士淑女と言えども、裏の顔は案外、ヤバイ顔を持つ輩ばかりだ。

あんな出て行き方したら、夜道怖くて歩けないじゃん‼

お香は撫子の事をなんてバカでクレイジーな女なんだろうと思った。

 

しかし、暫くしてすぐ、お香は撫子への認識が少し甘かった事を悟った。撫子は夜道を怖がる可愛い女子ではなかったのだ。

 

撫子はセレブパーティーを飛び出して、その後まもなく、直接チャイ男に「お茶室の事、どう思ってんのよ⁈ 」と詰め寄った。チャイ男は「えっと… そうだね、いいと思うよ。」とそれを認めた。チャイ男が認めざるを得ないのは、撫子からすれば当然だった。

 

その理由は、チャイ男の弱さにあった。チャイ男自身が家庭内をまとめられないくらい、弱り切っていた事だった。

英太(イギリス)に薬漬けにされた頃、実際家庭を切り盛りしていたのは、チャイ男の継母清美(清朝)だった。

ただ、チャイ男が薬で骨抜きにされた後、清美で男の英太に力でかなう訳もない。

英太に「この建物構造、あり得なくね?」と部屋を壊された。

その後、アメ介(アメリカ)、ロッシー(ロシア)、ふつ郎(フランス)やドイの介(ドイツ)にも家に土足で上がりこまれ、お部屋はドロだらけのぐちゃぐちゃ。

よそ者に部屋を占拠されたり、庭にテントをはられたりの混乱振り。

 

一方で、元々チャイ男の建築&内装センスが気に入らなかった親戚たちが、「俺らの住んでる所、別内装にするわ。清美のセンス、マジ、ありえねぇ。」と勝手に家を壊し始めた。

そうして、清美は家から追い出されてしまった。(清朝滅亡)