香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

江戸時代後期、香港にいた日本人

かなり話がずれてしまいますが、香港に日本領事館ができる前、江戸後期に香港で過ごしていた日本人4名について記録がありましたので、紹介します。 「香港日報」(日本が香港占領時代に発行していた新聞)によると、香港で暮らし始めた日本人は、1846年(江…

港初の民間企業「駿浦屋」の倒産と三井物産

唐突に三井物産の名前が出てきましたが、明治9年から流通開始された新しい銀貨を、明治政府は三井物産と協力し、海外での流通を積極的に行おうと考えていました。しかし日本領事館は「一社だけに任せるのもなんやし、民間企業の「駿浦屋」にも手伝って欲しい…

明治10年(1877年)琉球人6名が英国船に救助される

前回、明治9年にフィリピンで助けられた3名の琉球人のお話をしましたが、翌年にも同じようなことが起こります。 琉球・頭間切奥間村の山城筑登之さん(56歳)、安里丹也さん(39歳)、比嘉築登雲上さん(30歳)、加那桃原さん(30歳)、武太山城さん(24歳…

明治9年、外資系企業の苦戦、中国系の台頭。

明治9年(1876年)9月23日頃の安藤副領事の報告に、当時の香港の経済状況が描かれています。 香港は明治7年(1874年)からずっと景気が思わしくなく、外資系企業は大きな打撃を受け、会社を清算するところも少なくありませんでした。外資系企業が立ち退き、…

騙されて苦力(クーリー)となった日本人、領事館へ逃げ込む。

明治9年(1876年)、日本は開国後10年も経っていませんでしたが、日本の交易範囲がどんどん開拓され、それに伴い海外へ出る日本人が増えていきました。外国船の船乗りとなって遠方の海洋に出て行くもの、外国人の召使いになるもの、そして売春婦になるものと…