香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

近代史妄想小説〜本妻物語〜(5)

 

この小説は史実をベースに書かれていますが、個人的な妄想です。

皆様との解釈の違い、不愉快な表現があるかもしれませんが、それは妄想なのでお許しください。

 

では、お楽しみください。

 

 

そんな中、撫子は清美(清朝/ここではラストエンペラー)に「撫子、家族に追い出されちゃった…帰るお家なくなっちゃった」と泣きつかれる。不憫に思った撫子は、「じゃぁ、チャイ男の家の一角に住む場所を作ってあげる!」と約束。可愛いお茶室(満州国)を作ってあげたのだった。

 

清美としては、もちろん、元の家の様式が良かったが、その時の撫子はお茶に夢中。ちょうどお茶室が欲しかった撫子は清美から相談を受けた時に「お家=お茶室」の発想しかなかった。

清美も人に建ててもらうのに、まさか断れず、お茶室が建てられた。

 

お茶室の使い勝手がイマイチわからず、実際の切り盛りは撫子に任せた。撫子には「ここ、清美のお茶室だからね!」と言われ、基本、そのような待遇を受ける清美。家を潰された日の事を思うと幸せだわ、と納得する。

 

一方、チャイ男の反応は、と言うと、チャイ男宅の庭に不釣合いな様式の物が建てられたのだから、それは目立つ。 

チャイ男家族は「あれは家には不釣合いだろ⁈」と揉めるも、なんせチャイ男自身の家が、内輪もめがひどく、撫子に対しての意見もまとまらない。

 

そうこうするうちに、撫子茶室は人気を博する。ドイの介、女好きイタン(イタリア)、由緒ただしきタイ蔵(タイ王国)がジャパン式喫茶に関心をよせ、お茶室を正式なサロンと認定する。

 

ロッシーは、撫子にやられた後、体調を整え、あちこちでウォッカ飲み対決を繰り広げていた。そんなロッシーだが、撫子と再度飲みあっても身体が弱りそうだと判断。「あんな飲み方、俺らの間ではやめような(領土不可侵)」というので、ロッシーの出入りを許してあげたのだった。