近代史妄想小説〜本妻物語〜(8)
この小説は史実をベースに書かれていますが、個人的な妄想です。
皆様との解釈の違い、不愉快な表現があるかもしれませんが、それは妄想なのでお許しください。
登場人物:お香(香港。主役。チャイ男の本妻として生きるも、様々な試練にあう)
英太(イギリス)
チャイ男(中国)
清美(旧清朝)/清美のお茶室(または撫子サロン):満州国
撫子(日本)
スサオ(関東軍)
では、お楽しみください。
英太もその動きに気づかなかった訳ではない。清美のお茶室(撫子サロン)に出入りして、ビジネスを行っていたし、スサオに目をつけられ嫌がらせをされていたので、その事は分かっていた。ただ、撫子や撫子家族が嫌っているスサオを撫子自身が戒めるだろうと考えていたら、大間違いだった。
撫子達はスサオの暴走を止められなかった。
英太は正直驚いたし、理解が出来なかった。
「君たち家族が皆で全力でかかれば止められるだろう!」
と思っていたし、撫子自身がチャイ男とのさしのケンカやロッシーとのウォッカ一気飲みで渡り合った女性だ。まさか横暴な弟一人をここまで好き勝手させるとは思わなかったのだ。
スサオがお香が味方をするチャイ男家族を順調に蹴散らし、お香家の玄関までやってきたのは、とある冬の日だった。
朝早く騒がしい音がして目を覚ますお香。気づくと英太は着替えて外に出て行ったが、どうも不意打ちだったのか、準備体操が十分ではなかったのか、ビックリするほど、あっけなくダウン。
呆然とするお香。
英太はさっさとお香の家から出て行ってしまった。
その後に入ってきたのは、あの悪名高きスサオ。
スサオと一人で向き合うお香。
もう嫌な予感しかしない。。