香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

月餅(香港お月見事情)(その壱)

お月見の季節がやってまいりました。

今年は新暦9月19日ですよ!ご存知ですか?

 

香港では「中秋節」と呼ばれ、その日の翌日は祝日になるほど、ビックイベントです。

ん?なぜ翌日なのか?

それはメインの日は家族で集まって、遅くまでお祝いをするからです。翌日が仕事だなんて、興ざめ。そんな野暮なまねはしない香港です。

 

さて、中国のお月見と言えば「月餅」。

この月餅ですが、「日本の月見団子の代わりでしょ?」なんて思っていたら、大間違いです。この月餅販売合戦は凄まじいものがあります。

 

ありとあらゆる会社(香港系お菓子屋さん、レストランなど)から販売され、そのための広告は激しさが年々増すばかりです。

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さて、そんな商業的な、興ざめ話はおいといて、月餅の中身の話をしたいと思います。

中国は広いので、月餅の中身にも地域性があります。

香港の伝統的な具は「蓮容蛋黃月餅」と呼ばれる物です。

(「蓮容」は蓮の実から作られた甘いあんこ。「蛋黃」は卵の黄身の部分を焼いたもの。蛋黃は蓮容のあんこにくるまれています。)

 

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この中身が華南地区独特であることを、意外にも、香港人もあまり知りません。 

Webを見ていると、ネット上でも「何で蓮容と蛋黃なんだ?」と物議を醸し出していました。

 

そこには「奇抜な」意見が横行しており、その話を信じた人からは「げぇ!!もう喰えねぇ!!」との声が上がっております。

 

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その奇抜な意見によると、7世紀後半、中国の歴史上で最初で最後の女帝「武則天」にまでさかのぼります。

 

武則天は晩年「張蓮之」「張宗昌」という兄弟を溺愛します。そして張蓮之の睾丸が大きいから特に寵愛したとか。。(キャー!はしたない。。)

その後、政変が起き、張兄弟が殺されてしまい、武則天は嘆き悲しみます。それを見た太平公主(公主は王女)は、張蓮之の睾丸に似せた黄身を、彼の名前にある「蓮」にちなんで、「蓮容(蓮の実のあんこ)」に包んだお菓子をつくり献上したそうです。

 

なんて、もちろん、嘘。

誰が考えたのでしょうね。次回は一番真実に近いと思われる内容をお届けします。

でも、こちらの方が、面白可笑しいですけどね。

 

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