香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

今の香港はどんな感じ?施政報告2015(2)

施政報告、続きです。

正直、冒頭だけで疲れてしまったので、気になるところだけピックアップしました。

今回は去年のように「人口島を作ります!」みたいな突拍子もない事は載っていなかったです。

あっ。。今年の冒頭はこれ以上に度肝を抜かれましたけれど。 

 

さて、やはり気になるのは「不動産、高いよね?」の問題。

政府もそこは分かっているらしく「香港居民が購入できるアパートをつくります!」と宣言。

「不動産価格は高騰し、若者は家を買えず、家賃の高騰に中小企業も苦しんでいる」

その理由は「香港は土地が足りないのではなく、土地の開発が進んでいないのだ!開発をしようとした時期に、アジア通貨危機が起こり、香港の経済は低迷した。その上、環境改善を図るため、『非開発用途』つまり、公園などを作ったため、住居用の土地が著しく不足してしまった」

 

う〜ん。そうですか?アジア通貨危機って。。理由はそれだけでもない気がしますが。

 

と思いきや、香港政府も馬鹿ではないので、表立って言わないですが分かっているんです。その証拠に、外国人ビザについて大きな変化が。

「投資移民ビザ」の暫定的な中止。

これは2003年に中国人投資を呼び込むために開始されました。それにより、香港不動産はバブルになり、今や、どこも高すぎてどこに住めばいいのか分からない状態。不動産が重要な収入の一部を占める香港政府ですが、香港居民の生活が成り立たなくなってきたのでであれば、これ以上は耐えられないのでしょう。

 

そして、香港の労働人口問題へ。2018年より減少が始まるとされています。

香港での人材育成と共に海外からの人材輸入も行う、とあります。

最優先は「海外に住む香港永住権を有する中国籍の子供達に帰ってきてもらう」みたいですね。これは、親の代で海外に出ていってしまった(海外パスポートを取得した)香港人の若者に帰ってきてもらいたい意図があるようです。まぁ、当然でしょうか。

 

私達外国人が取得する就業ビザなどは緩和されると書いてあり、これが私達のような外国人に対してなのかは少しばかり疑問がありますが、だといいなぁ、と思います。

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中国との繋がりは「教育」にも表れています。2015年から3年以内に香港と中国の小中学校で600校以上の姉妹校を誕生させ、交流を深めるそうです。

 

香港まだまだ問題あります。次は「ゴミ問題」。

香港のゴミは、台湾(人口は香港の4倍弱)より多いと言われています。まずは飲食店のゴミを減らすところから始めようと「惜食食肆」とスローがンをかかげています。(惜食は勿体ない、食肆はレストラン)

それもそうだけど、ちゃんと分別もしようよ〜。香港は分別ゴミ箱もたまにありますが、分けたとしても結局一緒に埋めているという話も。

 

施政報告書の中には「お墓問題」もありました!

お墓がないから、急いで作りましょう、と。香港ではコインロッカー式を多く見かけます。そのタイプを中国語では「骨灰安置所」と言うそう。死んでからも住む所がないんかい!

 

女性としては気になる「婦女」の項目。

政府諮問機関や政府組織の女性比率を現在の30%から35%へ引き上げるそうです。意外だったのが「女性の就業を促進しよう!」のくだり。「香港では、結婚&出産後も女性は働くのが当たり前」と教えられてきた私には驚きでした。

 

施政報告には盛りだくさんの内容が書かれていましたが、今回はこれにて。施政報告は香港の問題を踏まえ、様々な提案が書かれているので香港の現状を知るにはとても良い資料です。

来年はどんな内容になっているのでしょうか?

 

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