日本の銀貨を法定通貨に。ライバルはアメリカ!?
香港政府と香港の有力銀行の反応が思ったより良く、大喜びの日本組ですが、アメリカも自国の銀貨を香港で法定通貨として認めさせたいと動いている件にかなりピリピリとしていました。
三井物産の執行さんが調べていくうちに、香港のヘネシー総督はアメリカ銀貨を香港で流通させるのにかなり消極的だとわかってきました。アメリカは北京にいるアメリカ公使を通じて再三再四プッシュを入れてたようですが、アメリカ・フランス及びモスクワの銀貨について同時に処理するのは難しく、その他にも色々問題があり、あまり触れたくなかったようです。(アメリカ以外にフランスやモスクワからもオファーが来ていたのでしょうか?)そこで当時は特にどこにも特に組していなかった日本の形勢が自然と良くなってきたと思われます。
そこで益々、日本は動き出します。
2月9日の寺田外務大臣から安藤領事宛に連絡が来ました。「我が国は正式に香港政府へ日本の貿易銀貨を香港で法定通貨として認めてもらうぞ!」と。またこの事はイギリスにいた上野公使にも伝えられました。
さて安藤領事は、とうとうヘネシー総督に正式に申し入れをします。ヘネシー総督の反応は非公式で会った時と同様、かなり好意的なもので「正式に申し入れしてくれてほんまに嬉しいわ。もちろん協力するで!」と言ってもらったそうです。
ヘネシー総督は、内部で利害関係などをさらに調べ上げ、イギリスへ報告すると約束、またこの時にはすでに上野公使もイギリス政府へ正式に申し入れをしていました。香港政府、香港の3銀行も積極的な態度を見せていたので、あとはイギリス政府の結果待ちとなりました。
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