香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

祝いじゃ!乳豬(子豚)じゃ!(香港お祝い事情)

香港のお祝い事や伝統行事には「乳豬(子豚)の丸焼き」や欠かせません。

この風習は華南地区の物のようです。

以前、上海に住んでいた時は、お祝い事で子豚の丸焼きが出てきた記憶がありません。

 

写真は前回紹介した「盂蘭盆会」行事の際に準備されていた、子豚ちゃん丸焼きの様子です。

 

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お祝い事には、結婚式やお店の開店セレモニーなどがあります。

お店の開店セレモニーでは通常、子豚の丸焼き、ケータリングのおつまみ、デザートや飲み物が準備され、通りかかった人々に無料で振る舞います。

私もご相伴にあずかった事があります。(ありがたや)

 

話はそれましたが、なぜ子豚の丸焼きが出てくるのかなぁと不思議に思っていました。

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香港の食文化は広東人がベースとなっています。広東省は一般的に農業で生計を立てている人が多かったようで、農村において、豚を殺すという事は一大イベントであり、お祝い事の際には豚肉をみんなで分け合ってお互いの関係を深めあうようです。

 

香港でも近代までは稲作がされていました。今からでは想像もつきません。

 

ちなみに、今ではすっかり輸入に頼る香港。広東人の食文化は「新鮮さ」が命。

中国から輸入される豚肉も冷凍や缶詰ではなく「生豬」つまり「活きた豚」がメインのようです。

 

そう言えば、衛生局に勤める香港人の友達が「屠殺場を毎日見ているうちに、食べたくなくなった」と言い、ベジタリアンになっていました。

衛生局員さんが、毎晩屠殺場をチェックし、不適合な豚(牛、鶏もありますが)がいないかをチェックしてくれているのです。

お陰で、お祝いの席で安心して子豚さんをいただけるわけです。

 

えっと。合掌。

 

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