お釈迦様がいない！？（香港神様事情）
香港のお寺さんを訪れると、日本とは違う神様がいらっしゃいます。
ここは湾仔にある隠れ家的お寺「北帝廟（ほくていびょう）」です。
日本の神様しか知らない私は、始めて香港のお寺さんを訪れた時、
「あれ？？？？？お釈迦様は！！？？」と探しまくりました。
今思えば、「お寺の入り口に『北帝』って書いてるやん！」
と自分に突っ込みをいれたことでしょう。
北帝は別名「玄天上帝」。
日本では「玄武」とも言われます。
「あっ、聞いた事ある！」と言う方も大勢いらっしゃるでしょう。
そうです。
奈良明日香村にある「キトラ古墳」にもいらっしゃいますね。
香港では最もポピュラーな神様。
日本の古墳とは違い、 きっちりと凛々しいお姿を拝見する事ができます。
この「北帝」は3000年も昔の「商朝（別名：殷）」の王子様でした。
北帝殿のご紹介文には、
他幼時修道，元始天尊得知此事後，邀請他列入仙班。商朝末年，魔王橫行天下，荼毒生靈。元始天尊即下令玉帝派遣北帝統領十二天軍下凡討伐魔王。魔王亦派遣大龜大蟒助陣，但始終不敵北帝。北帝成功打敗魔王，獲封為玄天上帝。
と、あります。
簡単にいいますと、
「ちびっ子の頃から修行に入った北帝。それを知ったお偉い方、元始天尊は
『うちで修行しなよ！』とお誘いになる。
商朝末期、訳の分からん魔王のせいで、世の中はもう大荒れ。
天始天尊は玉帝に、北帝率いる12天軍を派遣するようお命じになる。
玉帝「天始天尊から命令だよ。最近暴れてる魔王を『キュッ』としめちゃって」
北帝「OK！行ってくるよ！」
魔王だって、黙っちゃいられない！大亀に大蛇（ニシキヘビ）を使って
もっと大暴れ！
でも、最後は北帝にやられちゃうのでした。」
そして、北帝は玄天上帝と神格化されたようです。
ちなみに、日本の玄武殿、どんな絵だったか覚えていますか？
日本の玄武は「亀と蛇」なのです。
そう。本当の北帝（玄武）ではなく、彼が打ち取った「亀と蛇」なのですね。
あれ～？？北帝どこ！？
もし分かったら、お伝えしたいと思います。
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