香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

日本領事館、また海軍の尻拭い?百貨店から請求書届く。

嵐が過ぎた約2ヶ月後の11月15日に、軍艦「日進号」が突然入港してきます。「アモイから台湾へ行く途中に嵐に遭い、風に流され香港まできた」が原因だったようです。台風が軍艦を流してしまうほどひどいものだったことがわかりますね。幸いにして乗組員にけがはなく、船も目立った破損はなかったようです。ただ軍艦には物資がほとんどなくなっていたため「日進号」は香港で物資調達し、到着2日後の11月17日には台湾へ向けて出発していきました。

 

するとその後、「Lane Crawford(レーン・クロフォード)」(現在でも高級でおしゃれなイギリス系デパートとして超有名!)から4元50銭の請求書が領事館に送られてきます。領事館は「日進号」に問い合わせることもなく、すぐに支払いをします。確かめなくていいのかっ?

 

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領事館は「きっと、調達しなくちゃいけない物資も多くて、資金が足りなくなったんやろうな。それに香港にいる時間も短かったし、僕らに言う時間もなかってんな」と良いように解釈します。優しいですね。

 

ちなみに「日進号」は台湾からアモイへ行ったときに同じようなことをしており、アモイ領事館も請求書を受け取り、肩代わりしています。もしかすると当時の領事館は、日本軍の支払いを肩代わりするのも業務の1つだったのかもしれません。

 

ちなみにアモイ領事館が正式に開設したのは1850年で、1874年当時はまだ存在していなかったのですが、当時あった事務所(?)は実質領事館として扱われていたようです。

 

 

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