香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

デモに溢れる香港ユーモア

6月16日に行われた「逃亡犯条例改正案反対」デモの参加者は、主催者発表によると200万人となり、香港人口の26%が参加した計算となりました。9日に行われた103万人をはるかに超える規模でした。ところで警察発表ははるかに少ない33.8万人。主催者発表よりはるかに少ないのはいつものことですが、街の人のあふれ方や交通規制などを見るとそれは少なすぎるなぁという感覚がありました。

 

そう思っていたら、facebookで見つけた一つの画像。警察発表の疑問を一発で吹き飛ばす、香港人らしいユーモアに溢れていました。

f:id:kaori_neko:20190617221858j:plain

6月16日のデモ人数。警察発表への疑問。

 

写真(上)年末ニューイヤー花火の観客数:35万人(警察発表)

  (下)12日のデモ参加者数:33.8万人(警察発表)

 

この画像を見た時に吹き出しました。花火の様子も知ってるけど、昨日の状況は明らかに違いました。人が多すぎて違う道にも人があふれ、デモ隊は進むこともできず、午後3時から始まったデモは夜の10時にようやく終了の様子を見せる有様。

先ほど(17日午後9時30分ごろ)、平和的デモを「暴動」と言った件で会見を開いていますが、参加者数についても突っ込み入れられてました。警察の回答は

「数字は内部の参考までです。予定ルート以外を通った人は含まれていません」

でした。それで参考になるのかな?(笑)

 

さてもう一枚、ユーモア炸裂の写真をお見せします。これはちょっとローカル色が強いものなので細かく説明します。

f:id:kaori_neko:20190617223820j:plain

法治国家とサンドウィッチ

プラカードにはこうあります。

「中国が法治(国家)だったら、太興はハム卵サンドウィッチ(腿蛋治)をあげる」

 

これはかなり強烈な皮肉なんです。

前半は全く問題ないと思います。後半の「太興はハム卵サンドウィッチ(腿蛋治)をあげる」を説明します。

まず太興には3つの意味があります。

1. 香港の有名レストラン。チャーシューが有名。ハム卵サンドウィッチもある。

2. 社会福利署のビルの名前。(太興政府合署)

3. 「社会福利界」:香港の選挙制度に業界枠があり、これもその1つです。

 社会で働く労働者のために権利の確立、環境の整備などを目指す業界のようです。

 

さて、3の社会福利界は昨日のデモに呼応し、今朝300人ほどが集まりストライキを行っていました。

 

太興とは「デモに参加している社会福利界メンバー→社会福利署のビル名(太興)→美味しいチャーシューが(サンドウィッチも)ある太興レストラン」とつながるわけです。

 

またサンドウィッチは中国語で「三文治」と書きます。法治と三文治(サンドウィッチ)で「治」となって韻を踏んでいるんですかね。

 

「中国が法治国家なら、太興(私たち)がサンドウィッチをあげるよ!」と素敵なメッセージを発信しているのです。

※ もし勘違いしているようでしたら、ご指摘ください!

 

 にほんブログ村 海外生活ブログ 香港情報へ
にほんブログ村

↑宜しくお願いします。