香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

言語ステイタス(香港言語の秘密)その壱

香港の言語に関してご質問をいただきました。

「広東語が一番通じるとして、英語と普通語(北京語)ではどちらが通じますか?」

これは現在の香港を象徴し、且つ香港の階級社会をあぶり出す、とても重要な問題です。

 

私的意見ですので、間違いがあるかもしれませんが、その際にはご指摘くださいませ。

 

まず。

香港の大前提を頭に入れておきましょう。

香港はレッセフェール(自由放任)政策が取られている、完全なる資本主義です。

日本人からすると、心が折れているときなどは、「香港はお金持ちが力を持ち、お金が正義なんだ」と感じ、テンションがだだ下がります。

 

一見、言語と関係ないように見えますが、これが香港の基本であり、ボディーブローのように効いてきます。

 

こちらの看板にあるように、イギリス領の名残で、公共の看板や個人商店以外のお店などは「広東語(繁体字)と英語」が併記されています。

また、法律文章は英語と中国語(繁体字/香港)、政府への提出書類は英語もしくは中国語(繁体字/香港)となっています。

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人々の会話は香港人や香港へ流れ込んできやすい広東省地区の大陸人は「広東語」が基本言語です。ですので、旅行にいらっしゃる際は、広東語を一言覚えておくと、皆さん、とっても喜んで下さいます。

 

ただし、香港が何で食べているかというと、「旅行業」もそうですが、それ以上に重要なのが「外国企業の呼び込み」による資源(?)獲得となっています。

つまり「投資」。そして「金融」です。

 

世界中のお金持ちが集まる香港ですが、この方達は何語を喋っていると思いますか?

 

そうです。

世界を股にかけるお金持ちは皆さん「英語」が共通語なのです。

大陸出身の中国人もたくさんいますが、はっきり言って彼らは非常に優秀です。欧米の一流大学出身で、英語も堪能、ご実家が元々富裕層でもあります。

 

もし、あなたがお金持ちになりたければ「英語」は必須です。

お金が一番稼げる「金融業」はもちろん「英語」が喋れなくては雇用されません。

日本は「銀行の窓口お兄さん、お姉さん」が英語が苦手な方がまだ多いのではないかと察しますが、香港では喋れないと「銀行員なのに、ありえない!」と客にぶち切れられます。

 

いわずもがな、それに加え、もちろん「最高学歴」が必要です。

ただ、香港はこの手の人が多すぎるので、さらに「お家柄」が必要になります。これがない人は自力で「お金持ちとのコネクション」を頑張ってつくりましょう。

次回、広東語と普通語に触れたいと思います。

 

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