香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

古い建物はいる?いらない?(香港建物事情)

香港では、100年近く経っていれば十分「歴史的価値」ありです。

特に建物。

下のブルーの建物は1922年に建てられ「一級歴史建築物」になっています。

 

香港らしい!のが、この建物、香港政府と個人が共有しており、政府が所有する

部分は青(中国語では「藍」)で塗られており、別称「藍屋」(「屋」は華南地方では「家」の事)と呼ばれています。

ほとんど政府の所有物のようですね。

全体のほとんどが青(藍)になっています。

元々は、灰色だったそうです。(後ろに少し残っている部分)

 

日本では考えられない事だらけで、突っ込みどころ満載ですけど。日本だったら、オリジナルに忠実に灰色にしますよね。きっと。  

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ちなみに「跌打」は「打ち身・ねんざ」とかの意味で、それを治してくれる中医だったと分かります。

 

 

実は香港では「歴史的価値ある建物」とは精々100年ほど経った物しか見受けられません。

初めは「材質的に100年以上はもたないのかな?」とか「新しい物好きで、全部壊しちゃったのかな?」とか考えたのですが、最近気がついたのが、そもそも「それ以前の建物は無いに等しかった」と言う事です。

 

以前は、完全に寂れた漁村で見向きもされなかった香港。

イギリスが植民地にした頃は7,000人ほどの人口しかいなかったそうです。

それらの人たちが簡単な作りの家で過ごしたり、水上生活を行ったりしていました。

 

今、残っている建物はその当時のお金持ちの家。

 

 

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 香港でもようやく「歴史的価値ある物を守ろう」という機運がいろんな層に広まってきた気配が見られます。

↓建物の保存を訴える記事。(フリーペーパー)

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典型的な放任資本主義である香港。こういう建物を壊し、開発される事が多いのですが、是非、こういう所の価値にも気づいて欲しい物です。

文化があるからこそ、人と呼べるのではないかな?と考える私です。 

 

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