香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

香港デモ〜勝算はあるのですか?〜

香港デモも2週目に突入。

どこからも「正直、もう終わるでしょ」と言う空気が流れています。

そろそろ終わってくれないと困るなぁ。。。と言うのが本音の市民です。

 

市民の暮らしでは、まずこの付近にある学校が休校、別の区域の学校に通う子供達でも、この付近のエリアに家がある子供達は休んでいます。親からすると「授業進まないとやばい!」とか「ずっと家にいられても困る!」など切実な悩みがあります。

 

またバスやトラムと言った交通機関も停まっており、中環(セントラル)~銅鑼湾(コーズウェイベイ)までの香港の重要エリアが麻痺しており、デモだろうが何だろうが出社しなくては行けない大人達は皆、MTR(地下鉄)に殺到し、涙目の通勤ラッシュです。

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とは言え、概ね皆、普通選挙を実施を訴える今回のデモには賛成~!でも、日常生活もあるから、そろそろ封鎖はやめて、違う方法にして欲しいなぁと言うのが本音です。それに今回のデモの影響で「SARS再来!」と言われるほど売上げは落ち込み、とある店舗では予定の10%にまで落ち込んだそうです。他のお店でも20%~50%くらいまで落ち込んでいます。

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さて、お題にある「勝算はあるのか?」ですが、香港はビジネスの街。香港は「お金」が全ての街。そして、日本とは違い「デベロッパー」が全てを牛耳っています。香港のデベロッパーはショッピングモールを開発するだけでなく、スーパーマーケットなどの小売り(流通含む)、新聞やテレビなどのメディア、通信関係、ホテルの経営など多岐に渡っています。彼らの扱うショッピングモールやスーパーマーケットは「香港系」として中国大陸にも進出しています。

 

お気づきですか?

中国大陸にも出店しているんです。たくさん。

これは何を意味するかお分かりだと思います。つまり、中国政府と仲良しなんです。

お金持ちが権力を握る街、香港。

そのお金持ちが揃いも揃って、中国でお金儲けしていると言う事は、親中派なんです。

 

デベロッパーに逆らうとどうなるかと言うと、実例を一つ挙げます。民主派の新聞「Apple Daily」は民主派ゆえ、悉く広告掲載を断られています。デベロッパー達が牛耳る大手のスーパー、レストラン、ホテルなど広告は断られていますし、周りもデベロッパー達の顔色を見て、掲載する事ができません。

 

香港って、自由に見えて自由じゃないんです。

 

勝算は無いに等しいかもしれません。でもこんな現状だからこそ頑張って欲しい、と皆思っているわけです。

 

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