香港、小さな場所だと思いきや。

香港の過去や現在を、斜め上の視点で観察。

月餅も偽物(中国ビジネスマインド事情)

 

月餅は「品質保証」がなっている「香港製造(made in HK)」の物が人気で、偽物月餅は往々にしてその恩恵にあやかろうとした人たちが中国大陸で安く生産されている物です。

 

偽物の話をするのに必須且つ常識とも言える知識がこのヘッドラインにもある

「A貨」

Aがあるという事は「B貨」もあります。

 

Aはつまり、「出来映えがとても良い偽物」。

ブランド物の偽物でも「A貨」は本当に本物そっくりでお値段も結構するそうです。

食べ物の場合も、入れ物やその見た目がかなりそっくりという事。

新聞にも比較が載っていますが、本物を知らないと見ただけでは良くわかりません。

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ただし、見た目が非常に似通っているというだけで、バック等なら、その使い心地、食べ物ならその味は保証外です。

今回の月餅騒ぎも「まずい!!」との消費者のクレームより発覚。

やっぱり製造方法って「秘伝」なのね!と勝手に納得。

 

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ところで、日本人からすると「月餅何て季節もので、ずっと売れる訳でないのに、それで偽物で稼いでどうなるの?少ししか稼げないじゃない?」と思うのではないでしょうか?

 

一時のために、工場借りて、人を雇って、原材料買って、製造して??

 

と面倒に思うかもしれません。

多分、工場も人もコネを使って、既にある物を使っているんだと思います。原材料も衛生管理が出来ていない安いのを購入。中国本土はいくらでもあります。

 

お商売に肝心な市場はそこに存在。この時期の月餅は、

「作れば売れる」

そう、確実に儲けられるのです。

 

しかし、新しいブランドを立ち上げようと思えば、当然、研究開発費、包装紙のデザインや広告費がかかりますが、既に有名な月餅を作ればどうでしょう?

本当に作るだけ。

箱のデザイン、月餅の形、材料も全部分かっている訳ですから、それに似せれば良いだけ。

 

後は本物より、安くすれば完了。

現に今回は本来120香港ドル(約1,500円)の物が、80香港ドル(約1,000円)。お世話になった方にお中元やお歳暮のようにかなりの量を配らないといけない事を考えると、その差はありがたい。

ついつい買ってしまう良いお値段設定です。

褒めてる場合じゃなかった。。

 

お金を儲ける事が正義と考える人達がたくさんおり、その一部の人が法律に触れた事をしても、お金が入れば良い、捕まらなければ良いと考えているのです。

 

例え販売期間が一ヶ月しかない季節性の商品でも確実に売れるなんて、夢の商品です。

 

そこで儲けて、次ぎに行く。

 

「100年企業」が育たない土壌であると言われる香港や中国。

その理由の一端がここにあります。

 

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